犬島〜

日帰りバス旅行は、あいにくの雨模様スタートで。
わたしって、智ファンになってから雨女がうつった気がするんだよな―(って思うと、ちょっとユウウツも緩和されるっしょ?)
なので、牛窓もオリーブ園も、雨!視界悪し!
そして予想を裏切ってかなりこじんまり!う〜ん、なんかね、もっとこう、街全体がエーゲ海的な演出になってんのかと思ってたんだけど、けっこう普通の民家ばかりの普通の町だったんだよね… (´・ω・`) ココ目的で来たら、落胆しそう。今回は犬島メインだったからいいんだけどね。

 
 *・゜゚・*:.。..。.:*・゜

で。
犬島は、なんていうんだろう…独特の時間が流れる不思議な島だった。
なんか、ドラマとか映画の世界に放り込まれたみたいな・・・金田一少年がじっちゃんの名にかけて殺人事件の謎を解いてそうな・・・。
周囲3,6kmの小さな島。車も自転車も乗り入れ禁止。そびえたつ煙突。要塞のような銅精錬所の資材庫の名残。50人の住民はみなさんご高齢。
精錬所の閉鎖後はそのまま廃れてしまいそうだった島は、でも今は、近代アートの島に生まれ変わってた。


犬島へは、宝伝港(すごいちっちゃくて港というより船着き場って感じ)からちいさな船で3〜10分くらい。
これが唯一の直行便で、も一つのルートは本土〜直島、直島〜豊島、豊島〜犬島って船を3回乗り継ぐ方法になるんだって。

上陸してまず見えるのが犬島チケットセンター。

ここで、美術館&家プロジェクトの共通券(観覧料2000円)をもらって、散策スタート。
チケットセンター内にはカフェもあって、犬島ぜんざい(島独特の食べ方で素麺が入ってるんだって)とかあったんだけど、先に島巡りしちゃったから帰って来た時にはもう閉店間近で売り切れてたの。残念!

チケットセンターから、まずは美術館へむけて出発〜雨も上がってきた^^


2分も歩けば、銅精錬所跡が生まれ変わった「犬島精錬所美術館」に到着。

銅の洗練所の遺構をそのまま活かしているので、蔦がびっしり絡まった煙突や屋根を取り払った資材置き場などの異様な雰囲気に圧倒されそう。ちょっと、ケイドロとかやりたくなる(← )
足元も壁面も、銅の精錬過程で出る銅とか硝子とか?いろんな混合物でできた黒光りするレンガ状のものでできてて、場所によっては砂浜の砂も黒いの。

この美術館内は撮影禁止なんだけど、自然の風や光を利用したエコな建築になっていて「美術館」というよりはなにかのアトラクションみたいな異空間。
松濤にあった三島由紀夫の家から部材を持ち込んだもので作品を形成したり、暗闇の中に三島の小説の文章がおどろおどろしい赤い文字で幾重にも流れてたり…。

美術館のトイレも、ドア開けてびっくり! ドアを背に座るんだよ。そして、完全個室ではなくて、仕切りの壁が向こう側30センチくらいなくて覗きこんだらお隣の人とこんにちわできるんだよ(しないけど)。正面の壁にはこの島のエコの様式図が描いてある。


犬島・家プロジェクト「F邸」
ここで翔くんも写真撮ってたね^^
家の中は、空間いっぱいに、まっ白い発泡樹脂?石膏? 触れないからよくわかんないんだけど、そういうのでもこもこした大きなアート作品になってた。


「S邸」 作品名「コンタクトレンズ
曲面を描くアクリル板にたくさんの丸いレンズが挟んであるの。
1つ1つのレンズに、お向かいの民家の屋根がさかさまに映ってておもしろい。
コンサートの衣装みたい〜…としょうもない感想が一瞬頭をよぎる残念なワタシ^^ゞ


「A邸」 作品名「リフレクトゥ」
ぐるりと極彩色のお花のリングに囲まれて、周りの畑とか山道とか空とか見上げると不思議な気分。
自分が大きな金魚鉢の中の1匹なったみたいな? 
お花の小さなヒトカタマリの中に嵐カラー揃ってて、ついパチリ。


「中の谷東屋」
アルミの屋根には無数の小さな穴が開けられていて、すごく声が反響する。
休憩所としてつくられたそうなんだけど、座るのがもったいないみたいなカワイイ椅子。
うさぎかな?ピースかな?


島内はコンビニとかスーパーとかいっさい、無い。自販機は港近くに少しあったかなぁ。
とにかく小さい島なので起伏が激しい小路(ときに山道・階段)を上がったり下りたりでけっこうな運動量。持ってたお茶もなくなっちゃったので、カフェでひといき。
ウキカフェさん。田舎のおばあちゃんちをそのままカフェにしたみたいな、ほっとするお店。
若いイケメンくんと素敵なお姉さんがおもてなししてくださる
縁側のありんこ眺めながらアイスコーヒーを。

犬島だけど、犬には一匹も遭わず;; 
ウキカフェ近くのおうちには猫がいっぱいいたので、その中のこのコをぱちり。

島に渡る前に「最近、海岸のキャンプ場に大きな白い犬のアート作品が製作されてるそうで、まだ途中だけど見られるようですよ」って添乗員さんが言ってらして。
ウキカフェを出るときに、偶然「今、犬を見てきたんですよ〜まだ首までしかできてませんでしたけど」っていう添乗員さんと出逢って、訊けば10分くらいで着けるそうなので島の裏側のキャンプ場まで行ってきたの。
一緒に行ったOさんは奈良さんが好きなので、わたし同様、大きな白い犬といえば青森犬をイメージするわけで。
それはもう、わくわくと小道を(道幅50センチくらい)歩いて辿りついたら・・・・。


たしかに、白いけど。
たしかに、犬、なんだろうけど。
めちゃ洋犬。というか、むしろファルコン…?
・・・・え―・・・( ・e・ )ピヨ- ・・・。

ま、そんなのもありつつ、
でもすごくいい経験になった犬島訪問だった。
【2012年の今日はこんな日でした】