シネマ歌舞伎 阿弖流為(肝心なネタバレはナシ)

これまでの残業分を早帰りさせてもらってびゅんびゅんと映画館へ。
阿弖流為」を観てきた。
劇団☆新感線中島かずきいのうえひでのり×歌舞伎の世界・・・いやぁ圧巻!

国家統一を図る帝の軍と北の国の先住民「蝦夷(えみし)」の民との闘いを描く作品で、染五郎は訳あって蝦夷を追われた男・阿弖流為アテルイ)を、中村勘九郎お兄ちゃんが征夷大将軍坂上田村麻呂、そして七之助蝦夷の女・鈴鹿(すずか)を演じていて、当然ながら他のキャストも皆、歌舞伎役者の方々。ちなみに最初の新感線での舞台版では田村麻呂は堤真一鈴鹿水野美紀、究極の生き意地キャラ蛮甲に渡辺いっけい・・・こちらはこちらで、あぁ!って納得のキャスティングなんだけど、主要キャストから脇キャラまで歌舞伎版のハマり具合がもう、すんばらしい(〃∇〃)
蛮甲の片岡亀蔵もイイし、なんといってもショッキングピンクのネイルがキマる御霊御前の市村萬次郎の圧倒的な存在感と妖しさはさすがとしか!
メイン3人はもう、いわずもがなのハマり役。
ゲキ×シネでの染五郎が大好きな私だけれど、やはり歌舞伎となると演じ方も違うわけで。
勘九郎お兄ちゃんの軽妙から迫力への振り幅の大きさと鮮やかさに感激するし、なんといっても、今回は七之助の凄さに圧倒された。
印象的だった「真夜中の弥次さん喜多さん」ではまだ若かったし、嵐ファンとしてはいつも“潤ちゃんの同級生”的な目線で見ていたけれど、本業の七之助の佇まい、美しさ、迫力ってすげーんだな、と。

歌舞伎×新感線・・・同じ殺陣でも、歌舞伎ならではの静の時間、そこから舞台のスピード感への緩急がより心情を伝えるし、歌舞伎ならではの足の運びや見栄が随所に鏤められていて、おぉっ!となる。
観れて良かった! 
【2015年の今日はこんな日でした】