演じる智さん

こないだの宿題くんとかでね、不意に夏の智さんの姿を見るとね、
成瀬に翻弄されてた夏の日を思い出して、心臓がきゅぅぅってなるよね。


ライブの時のカッコ良くて色香駄々漏れの智さんも大好きだし、
バラエティのふんわりほやや〜んだけどきっちり落とす智さんも大好きだけど、
お芝居の仕事が入ってるときの智さんを見てるのが、私はとても好きで。
以下、無駄に長いわりに、きっとぐだぐだです。


昔はね、単発のドラマとかやっても、ほんとに変わらなかったよね。


開始早々で殺されちゃってボー然とした、伝説の「スピードスター」の時は、
ちょうど“嵐が春の嵐を呼ぶコンサート”の時期で、
朝5時から撮影して、広島に移動して2公演やって…ってMCで言ってて。
「悪魔のX'masキス」の時は、ガキバラのサンタクロースロケでフィンランドに行ってて、
ちょうど、年越しSPで“ボーリングで続けてストライクが出せるか”って課題の練習で、
フィンランドでもロケの合間にボーリング場に通いまくってて、
帰った空港から、そのまんまドラマ撮影に連れてかれて。
(ちなみに、そのボーリング企画。いつも翔くんが連続ストライクを止めてしまって、一人特訓を言い渡されてて。今の日テレやフジなら“やはり櫻井”扱いだと思うけど、いかんせん当時のTBS。“なぜか桜井が”な扱いだったのが、今思えばおかしいの)


きっと、今の智さんが見たら納得いかないお芝居なんだろうけど、
でもね「スピードスター」の、ひなのちゃんとの何気ないじゃれあいとか、
「X'masキス」だと、気のりしない彼女をレストランに連れてったときの「な?来て良かったろ?」とか
電話で店長にデートの首尾を訊かれて「さんざんですよ!」みたいなこと抗議するとことか。
そういう、普段の智さんの引き出しに普通に入ってるようなセリフって、ほんと上手かったよね。


智さんのお芝居をすごいなって思ったのは、やっぱり「PZ2001」で。
あの時の、いのっちの一言が、“役者大野智”の扉を開いてくれたんだなぁって思う。
序盤のイノセントなKARE、恋を知って幸せなKARE、神たちの身勝手で彼女を奪われ絶望するKARE、そして、創造主クリエス…すべての場面で、立ち方も声もガラリと変えていて、すごいなぁって。
無我夢中で、智さんなりに考えて考えて稽古して稽古して、生み出したKARE。
当時、少年隊の番組のヒガシに相談するコーナーで「おれ、イケてます?」って不安そうに聞いてたよね。
「(トリプルキャストだったけど)大野に関しては、やりにくいところが全くなかった」って太鼓判押されて、「ホントにぃ?」ってふわぁっと笑った顔が心底うれしそうで。



そして、「TRUE WEST」で、とにかく役に向き合って掘り下げること、
想像して台本にない部分まで人物像を完成させること…を体験して、
智さんのお芝居は、また深くなったよね。


お芝居の仕事が入ると、智さんの中で、その役の人が生まれるよね。
出来うる限りの智さんの時間と心を、注いで注いで、
少しずつ形作られていって、
智さんによって、命を吹き込まれる、新しい人物。
そうして、作品に携わってるあいだ中、ずっと。
智さんのカラダを、大野智と共有して生き続ける命。


どんなに役のウエイトが大きくなっても、そこに、大野智は揺るがずにいるから。
カラダとココロの大半を役に譲ってあげても、それを赦す大野智がそこにいるから。


お芝居の仕事が終わっても、その命は、なくならないんじゃないかな。
雪が積もるみたいに、大野智としての毎日が少しずつ上から重なっていって、見えなくなってしまうだけなんじゃないかな。
だけど、いつまでも、智さんの心の中にはこれまで演じた命たちが眠っていて、
そうして、演者としての深みを増していくんじゃないかな。


健太くんは、めずらしく普通の青年だからさ、
久し振りに見るナチュラルなお芝居、すっごい楽しみ^^
智さんの何気ない会話のお芝居、すごく好きv
 
          【2008年の今日はこんな日でした】