伝えたい想い〜しゃべれどもしゃべれども

昨日は映画のレディースデイってことで、
会社の先輩N村さんと観てきた♪
しゃべれどもしゃべれども


以下、ネタばれを含むざっくりとした覚書き。。。。






太一演じる落語家・三つ葉
撮影の頃のメントレでは、あの髪型が赤いスーツに似合わなくて似合わなくて、
こりゃど〜なんだ、と思ったものだけど、
スクリーンで見ると、所作も含めて本当に二ツ目噺家さんになっていた
序盤の噺はね、やっぱり上手くないの
お客さんも、そりゃ途中で帰っちゃうのも仕方ないよねって感じで・・・
古典落語が好きで、頑なに和服で通してて、
そんな融通のきかない三つ葉
師匠の噺をそのまんましゃべってても、なんの味も色もなくて・・・
それでも「聴いて欲しいと思ってしゃべってるんです!」って言う三つ葉
なんだか、自分と重なって、ちょっと切なくなったりしてね


しゃべれども、しゃべれども、想いが伝わっていかないもどかしさ
何が足りないんだろう、努力かな・・とか思って頑張ってみるけど、
やっぱり、そうじゃない、どっか違うってのにも気付けなくなっちゃうんだよね


そんな三つ葉がなりゆきで開くことになった話し方教室なんだけど、
そこに集う面々は、三つ葉を含めてみんな不器用で臆病で・・・
でもね、三つ葉は彼らに「落語を教えてる」けど、
彼らと出会うことによって、また、逆に気付かされたり変わっていったりする様が
ちょっとしたエピソードの積み重ねで丁寧に描かれてて・・・
例えば、「台本ないん?」ときく村林に「噺ってのは聴いて覚えるんだ」って言ってたのが
村林のために関西弁の『まんじゅう怖い』の原稿を書いてやって、
終盤では、自分の『火焔太鼓』も、書いては練り直していたりとか・・・



古典にこだわるあまり、カタチだけをなぞっていた三つ葉
出会いやアレコレを経て、階段を1段昇ることで見えるようになったこと
カタチだけに囚われず、自分の言葉で、自分の伝えたい思いを伝えること
三つ葉オリジナルの『火焔太鼓』、本当に面白かった!
太一、頑張ったんだね、すっごく
そして、太一絶賛の「黒髪の」香里奈ちゃん♪
終始 仏頂面で美人が台無しなんだけど(苦笑)
でも、ムッとした中にも、どうにかしたいっていう焦燥感とか、
不器用なだけに臆病になってて、それが自分でもとても嫌で、
でも、まっすぐな三つ葉に接することで少しずつ変わっていく感じがとてもうまくて
もう、帰ってバンビ〜ノ見てびっくりしちゃったくらい「十河さつき」として存在してた
三つ葉のお婆様に浴衣の仕立てを教わってるときに、初めて笑顔を見せるんだけど
本当に、花がすこぅし開いたような笑みで、すごく可愛くて
三つ葉がくれたほおづきに水をやってる表情とか・・・ラストとか
柔らかな表情が少ない分、余計に印象的
さらっと見聞きしただけで覚えられる記憶力は
序盤の話し方教室のエピソードで伏線張られてたけれど、
『まんじゅう怖い』の発表会で、いきなり三つ葉バージョンの『火焔太鼓』を噺し始めた十河に泣いちゃった
だって、(覚えるのも早いけど)すぐ忘れるけど・・って言ってたもん
1言だって聞き漏らさないように全霊で聴いて、
忘れないように、一生懸命、繰り返し繰り返し、三つ葉のこと想ってお稽古したんだろうなって思ったらなんだか、すごく十河が愛しくなっちゃって。。。
そして、なんといっても、お婆様の八千草さんが素敵♪
すごく優しいんだけど、湿度の低い優しさでね、
でも八千草さんが演じるとカラッとしすぎなくて、可愛くてさらっとあったかくてね
こんなお婆様に育てられたから、三つ葉もあんなに優しくてまっすぐなんだろうなぁって
・・・ちょっと、息子1号の気配り&思いやりの無さを気に病んでいる自分に戻って反省したりしてね^^ヾ
そんで、子役の男の子がね、すっごい可愛い^^
いや、ビジュアルじゃなくてね(失礼)、終始甲高い関西弁でしゃべり倒してるんだけど、
まぁ、達者なんだもん
だんだん可愛く愛しくなってくるの
松重さんは、言わずもがな、今回もいい仕事してらっしゃったわぁv大好き!
師匠の伊東さんも、さすがのお芝居&芸で。。。
「・・・確かに良かったけど、どこが泣き所だった?」とN村さんに引かれるくらい、
なんだかすごく泣けて、目が腫れてたワタシ(爆)
いや、人と人との繋がりみたいなのに弱いのよ〜〜